▼ 好奇心を育む
低学年練習で、2,3年生、1年生、KIDSのグループに分かれて試合を開始。2,3年生はレベルの高い駆け引きを魅せながら試合をしている。1年生は笑いながら試合をしている。そして、KIDSは試合途中から、泥団子で遊びだす・・・
この光景、周りの大人からは、どう見えるのだろうか?「練習中なのにマジメにサッカーやってほしい・・・」「泥団子みたいなことはせずに、ボールを触ってほしい・・・」「コーチに「サッカーしろ!」と言ってほしい・・・」
あの光景をみて思うことは「好奇心を育んでいるんやろうな。泥団子楽しいんやろうな。」5,6歳の子どもが、Sal★ドリ〜KIDS 〜で1時間サッカーして、低学年練習で試合を開始したものの、そこに泥があったら、泥団子を作りたくなる・・・。むしろ好奇心のある子どもなら自然な流れ・・・。
子どもは好奇心の塊で、好奇心とともに”自分で学ぶ力”を身につけていきます。そして、好奇心を大いに発揮している時は、”頭と心”が大いに成長しているとき。泥団子で遊んでいる20分を、無理やりサッカーさせることは簡単にできる。技術練習をさせれば、技術をつけることもできる。
でも誰かにやらされていては、好奇心は育たない。
▼ 好奇心は自発的な行動
好奇心は、”自発的な行動”で、誰かに”言われて行動する”ことの正反対にあります。
泥があれば、泥団子を作りたくなる・・・
木があれば登ってみたくなる・・・
蟻を見つけたら、寝転がって観察したくなる・・・
全ては、自然な好奇心からの行動で、5,6歳ならなおさらです。これが12歳にもなって、サッカーより泥団子を作っていたら、幼少期に経験するべきことをしてこなかったのか、そもそもサッカーが好きではないということになります。大人の思惑で、物事を役立つ役立たないと判断したり、効率性を重視して無駄を省こうとすれば、好奇心はしぼんでいきます。
子どもには、好奇心からそのことを”経験する権利”と同時に、”失敗する権利”を持っています。自然に任せていても、泥団子より、木登りより、蟻を観察することより、サッカーは奥深く面白いと気づきます。
好奇心を自由に育てて、”頭と心”が成長していけば、その好奇心はやがて、
「自分で上手くなるにはどうすればいいか?」
「上手いって、いったい何やろう?」
「何でサッカーって、面白いんやろう?」
「仲間を助けるって、どういうことやろう?」
・・・etc
好奇心のままに、自分で何でも探求していくようになります。好奇心を育てることが、人の行動力を育て、その探求心と行動力が「自分で自分を上手くさせるためのセルフコーチング能力」を育むことにつながります。
結局、KIDSは泥団子遊びに満足した後、ドリ練を楽しみ、ボールの取り合いでは5年生に挑んでボールを奪い、誰かに教えられていては到底できるわけがないパワーを発揮していました。
泥団子を挟みつつ、5,6歳の子ども達が2時間30分も、サッカーを遊んでいる。しかも高い集中力を発揮しながら、遊びながら、笑いながら。その週末1年生大会に出場して、優勝してきたようです。