22:ジュニアサッカーの育成と移籍・・・

『自チームでの育成についての指導の考え方』

『所属選手と保護者に対する指導者の想い』

について書かせていただこうと思います。

 

1.育成指導の本質とは・・・

2.選手の未来への想い・・・

3.指導者・選手・保護者・・・

4.育成と移籍・・・

 


1.育成指導の本質とは・・・

 

指導とは”大人の正しさ”を押しつけることではない

子どもに対する指導の本質とは、 “大人の正しさ” を押し付けることではなく、あらゆる経験を積ませ、目で見て耳にして脳を刺激し、目の前の大人から言われたことをただ守ることではなく、

大人の言動や行動から興味や疑問を抱かせ、様々なことについて、自ら考え、気づきを与え、 ” 自分の思う答え “ を生み出させることである。

 

まずはじめに、私は常日頃からサルヴァの指導現場において気をつけていることは、

子どもたちを学校みたいに年齢という区分けやカテゴライズで縛ること、大人目線での基準で子どもたちを子ども扱いした目で見ることは極力しないように心がけています。

また、大人が子どもたちの前では、常に完璧な立ち振る舞いを見せることや、綺麗事を言って良いことだけを聞かせることは、私が育成年代の指導者として、彼らに教える上ではほとんど意味のないことだと考えています。

 

なぜなら、彼らがこの先出会う大人のほとんどの方がそういったことはいつでも教えてくれるでしょうから、私は敢えて指導者として、普通の大人が教えてくれないようなことや、疑問に感じさせるような立ち振る舞いをして、それを見た彼らにとって ” 何が本当の正しさなのか?” を考えるキッカケを与え、彼らの将来に繋がる ” 本物の指導とは何か “ を日々追求しています。

そして、今の私が考えるその答えが、先ほど冒頭に述べた指導の本質として語っている部分です。

 

また、指導現場においては時には説明が良い表現ではないことや、言葉遣いが荒かったり、学年が上がるにつれて褒めることも少なくなっていくこともありますが、もちろんそこには、” 脳に刺激を与えること “ ” 状況に左右されずに心をコントロールすること “ をはじめ、こちらの意図していることがたくさん含まれています。

ですから、そういう指導方法をとっていると、サルヴァでは何も教えていない(教育)と他チームからは批判や誤解をされやすく、保護者や周りの方々からも表面的な部分だけを切り取って見れば、決して我々の指導方法が “親切丁寧な指導ではない” と思われることでしょう。

 

Q:しかし、なぜ敢えてそのような誤解を招きかねない指導を行っているのか?

その理由は、12歳までにこのような指導方法を意図的に行うことで、それ以降の子どもの自立や、いかなる環境・状況でもそれらに左右されずに自分自身で心をコントロールし行動を起こすこと、そして何よりも全ての根幹となる “自分で考えて解決を図る” というチカラを身につけることに必ずつながると信じているからです。

 

 


2.選手の未来への想い・・・

 

選手や保護者の皆さまには、考え方の異なるたくさんのチームが存在する中で、それぞれのチームや指導者がどのような想いで子どもたちと関わっているのかを知ってもらい、それからベストな選択を選んでほしいと思っています。

これはサルヴァに体験に来られた全ての方にもお伝えしていることです。

 

サルヴァでは年々少しずつ新たに選手が増えてきてくれる反面、つい最近も数名の選手が辞めることになりました。

理由は、親の転勤、受験の為の学業優先、留学するための他スクールへの移籍、指導方針に対する理解の不一致など様々ですが、サルヴァでの数年に渡る本人の努力で、間違いなくチカラを身につけていった選手の数名ほどは、技術を手に入れたことにより自信をつけた結果なのか、それとも保護者の判断なのかは分かりませんが、結果的に4種登録を行っている他の強豪チームなどへ移籍することが毎年のようにあります。

もちろん選手が辞めていくということは、自チームに魅力がなかったり、何かしらの不平不満があったり、移籍先と比較された時にどこかが劣っていたりという理由が必ず存在しているはずなので、そのことについては我々指導者も、結果を真摯に受け止め、よく考えて反省しなければなりません。

ですが、選手が辞めていくという出来事は、指導者にとって非常に辛いことは事実です。

 

特にサルヴァで卒業を迎える12歳までとその後のさらなる飛躍したサッカー人生をイメージして逆算した日々の練習や試合の中で、幼少期から今の時期までは簡単に口にして教えられることですら、敢えてこちらは出来るだけ教えすぎずに、あくまでその子の将来を見据えた上であらゆる方法と手段を用いてそのような指導を行い、幾度となく我慢を繰り返して自ら気づいてくれることをずっと待ち続けてきた結果が、

その道半ばでそのような形で終わりを告げてしまうことは本当に残念でなりません。

 

おそらく保護者の方からすれば

” 何も教えていない “ ように見えるからこそ、チームの中で上手くなっている自分の子どもに対して、

今以上に細かいことをその都度教えてもらえるチームに行けば、今よりもっと上手くなれると思っているのでしょう。

 

ただし我々の考え方は少し異なっており、実際は ” 何も教えていないようで、実はそれが本当の意味で教えていることになる ” からこそ、明らかに他チームの選手たちとは異なるプレーを選手たちが表現してくれているものだと考えています。

また、何も教えないだけでは当然限界があるので、その選手の過去と現在を結び付けながら、未来に繋がるタイミングを見計らって ” 教える ” ということのキッカケを見逃さないように常に注意を払いながら選手への指導を行っているということも改めてご理解いただきたい点ではあります。

 

ですから、もしもこちらの指導の意図が伝わりきらずに、選手ではなく保護者の方がサルヴァでは「何も教えてくれない」と感じて、子どもに移籍を勧めているのだとすれば、こちらの数年後までを見据えた指導方針には結果的には十分な理解を得られておらず、もちろんこちらの力不足も認めますが・・・

 

育成指導という観点から見ても、大人が我慢できずに子どもの成長の結果を急いでしまったのであれば、非常に残念でなりません。

 


3.指導者・選手・保護者・・・

 

また、クラブチームとして活動を行い、プロサッカーコーチとして職業に就いている以上、チーム運営を行う上では、チームの選手数が減ることによってのマイナス面も多く発生します。

当たり前ですが、所属人数が多ければ多いほど、チームの活動資金が潤い、その結果としてより良い環境を作れることもチームを運営していく上では重要事項の一つです。

ですからチームを運営していくためには、選手の数が絶対に必要であり、選手をたくさん集めるためには ” 分かりやすい結果 ” や ” 目に見えるパフォーマンス ” で保護者の方の注目を集めたり、保護者の方の評価をもらうことが一番の近道なのもよく分かります。

ただし、サルヴァではそのような理由だけで選手をたくさん集めることを最優先にして、ひとまずある程度の選手数を確保するというチームとしての考え方は存在していません。

 

なぜなら、あくまで選手と保護者が数あるサッカーチームの中から、わざわざサルヴァの指導方針に共感し、サルヴァで成長できることを信じてくれた選手・保護者とともに、

お互いにさらなる信頼関係を築いて、選手の成長に最大限にサポートして貢献することこそがクラブとしての大きな意義であると考えているからです。

また、それらを土台とした考え方の上に、チームを大きく広げていくという夢に挑戦し、共にサルヴァの歴史を創り上げていく覚悟を持っている指導者・選手・保護者の三位一体により成り立つクラブチームとしての活動を目指しているからです。

 

その為、クラブとして選手を預かるということは当然お金というものが必ず存在しており、それらの会費をビジネスの一環として捉える方も中にはたくさんおられるということも理解しています。

ただし、我々のお金に対する考え方は、ただ単純に価格が安いか高いかといった金額の問題ではなく、そのサービスが本当にそれほどの価値があるのかどうかということが本質だと考えています。

つまり、お金=価値への対価であり、お金とは “価値があるものに対してその為に時間を使うこと” “心の満足度” という観点から、こちらも選手を預かって保護者の皆様から会費をいただいてる以上、その価値や評価に見合わないクラブであれば選手が辞めていくのは当然の結果として捉えています。

 

ですから、プロコーチとしてサルヴァというチームを健全に運営するためには、常に ” 質の高い指導力 “ と預かっている ” 選手たちに対しての責任 “ を合わせ持った上で、より良い指導が出来る環境を与え、選手が目に見えて成長を遂げてくれることを実感してもらえることを目指しています。

そういった方針や経緯の中で、現在在籍している選手が仕方のない理由も含め、他チームへの移籍や引き抜きなどの理由で辞めることに関してはもちろん残念なことではありますが、これもまた基本的にはその選手と保護者の方の選択の自由であり、こちらとしてもおおよその理由であれば話をした上で快く送り出しています。

 

ですから、こちらが他チームを否定したり、移籍を制限したり、選手を強く引き止めるといったことはもちろん行いませんし、あくまで選手の移籍に関してはすべてのことをフェアに考え、選手と保護者の方の意見を尊重した上で、あとは各ご家庭で自由に考えてもらい、選択の結果をお任せしています。

ただし、ここで絶対に勘違いしてほしくないことは、

尊重するということは = (イコール) なんでも自分勝手に好き放題してもいいということではありません。

 

 


4.育成と移籍・・・

 

(以下は、サルヴァではなく、指導者間でこういう選手・保護者の話をよく聞きます)

気に入ったら新たなチームに入り、気に入らなかったらあっさりとチームを辞めるといった身勝手な行動で、チームを移籍していく選手や保護者。

選手や保護者の方が、指導者の想いを汲み取ることもなく、いとも簡単に掛け持ちを行ったり、思い通りにならない度に何度も移籍を繰り返し行うということに関しては、所属チームやそこに属している選手たちのすべてに対して全くもってリスペクトの欠片もない、極めて失礼な行為であり、指導者の一人として絶対に許すことができないものであります。

ですから、移籍することや辞めていくことに関してはあくまでその選手と保護者の方の選択として自由に認めてはいますが、

 

その背景には我々指導者がそのような考え方を持ち合わせているということを、選手や保護者の方々には是非とも知ってもらった上で判断していただきたいと心より願っております。

そこで指導している指導者が、一体

どれほどの想いを持って、子どもたちに接しているのか

そしてそのクラブが

どれだけの愛情を注いで、子どもたちに関わっているのか

 

そのすべてが選手と保護者の方々に正しく伝わっているのか、はたまた、こちらが正しく伝えきることができているのかどうかということも含めて、特にここ最近では自分自身の反省も踏まえた上で、強く考えさせられることが多かったので、このような記事を書かせていただきました。

 

また、今回の内容についてはあくまで私自身の想いであり、自チーム中心の考え方であるため、異なる考え方を持つチームや指導者の方々を不快な気持ちにさせたり、これらの内容に該当するような方々を特定して否定・批判するためのものではなく、あくまで、一クラブチームの指導者としてお伝えしたい想いと考え、1つの意見としてご理解いただけると幸いです。

次回は、現在盛んに行われている様々な『スクールやクリニック、選抜チームなどへの声掛けや掛け持ち』について、改めて街クラブの一指導者としての想いを書かせていただきたいと思います。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

 

サルヴァ ジ ソウザ
代表 白井 洸

 

 

 


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