▼ 子育ての最終目標は「自主自立」

子育ての最終目標は「自主自立」だと思います。自立して自分で考え行動して、自分の人生を生きられるようにしてあげることが、子育ての最終目標だと考えています。自立というのは経済的な自立だけではなく、精神的に自立することが大事です。小学生でも精神的に自立しようと行動している子どもは人として尊敬に値し、逆に経済的に自立した大人でも精神的には自立できていないこともあるかもしれません。

いくつになったら自立するかではなく、小学生でも自立に向かって考え行動していくことが大切だと思います。また自立することによって初めて、自分と他者の正しい距離感を掴みます。それは他者も自立した一人の人間であることを知るからです。

サッカーチームの中で、違う小学校の友だち。違う学年の友だち。多くの大人たちに接する。そんな多様なコミュニケーションの中で自分と他者との距離感を学んでいく。それは一人で勉強に励んでいることよりも、人生を生きていく上で大切なことを、数え切れないほど学ぶでしょう。

その際に、親が先周りして手助けしていては、子どもの自立を妨げてしまいます。親がするのは先周りではなく「子どもが助けを求めたら、いつでも力になるよ」というメッセージをいつも伝えて、見守ってあげることではないかと思います。些細なことですが小さいころから、

● サッカーの用意は自分でする。

● 試合に行ったら、親に頼らない。

● 自分で荷物の管理をして、お昼は仲間と食べる。

● 試合が終われば、着替え帰る準備を自分でする。

子育ての最終目標は自立であると思える親ならば、様々なところで親の我慢が試されると思います。その我慢を我慢と感じず、子どもも一人の自立した他者だと認めることができれば、親もまた人として成長できるのではないでしょうか。大人が成長するためのチャンスを、子どもが与えてくれていると思えば、そんな歯がゆい時間も楽しい時間になると思います。


▼ サッカーは自立を育む

その時、サッカーは子どもが自立するために、素晴らしスポーツだと思います。ご存じの通り、サッカーはベンチからの指示によって実行するスポーツではありません。ピッチにたてば、「自分の感性により行動する勇気」が試されるスポーツです。

だからサッカー指導者は、ただサッカーをコーチングするだけではなく、子どもたちの「自立した力」を育てようとしてくれています。子どもたちがピッチで自立したプレーヤーとして躍動するために。

それは、自立して、自分で考え行動して、自分の人生を生きられるようにしてあげるという子育ての最終目標につながっていくと思います。